中央アルプス南部 吉田山(1450.6m)、大島山(941.4m) 2016年5月15日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 4:49 駐車余地−−4:53 吉田山登山口−−5:52 吉田山キャンプ場(標高1250m)−−6:20 吉田山 6:24−−7:01 登山道を離れる−−7:12 吉田山〜大島山を結ぶ尾根−−7:26 大島山 7:30−−7:48 堂所集落の廃屋−−7:54 s駐車余地

場所長野県下伊那郡高森町
年月日2016年5月15日 日帰り
天候
山行種類吉田山は一般登山、大島山は半分藪山
交通手段マイカー
駐車場吉田山登山口手前に駐車場あり
登山道の有無吉田山:あり  大島山:作業道あり
籔の有無吉田山登山道から大島山に続く尾根に乗り移る間に僅かに籔あり
危険個所の有無無し
山頂の展望吉田山:東側が開ける  大島山:無し
GPSトラックログ
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コメント堂所の吉田登山口から往復。吉田山までは立派な登山道が続く。大島山へは1170m肩から登山道を離れて尾根を下る計画だったが見落としてしまい、標高940m鞍部から大島山への尾根に乗り移ったが獣道ありで藪は薄く歩きやすかった。沢を越えると植林中に明瞭な道ありで尾根に乗るとさらに明瞭な道が登場した。ただし大島山山頂を巻いてしまい、僅かな藪漕ぎで山頂に至る




駐車場 林道終点
林道終点の案内標識 890m付近。立派な登山道が続く
1070m付近 こちらにもギンリョウソウ
1190m付近。広範囲でアカマツ林が見られる 1250mに吉田山キャンプ場あり
キャンプ場から吉田山側 キャンプ場の展望案内板
キャンプ場から西へ下る道は「与一沢、林道」 キャンプ場から東へ下る道は「出原」
標高1400m付近。笹はごく一部しかない 吉田山直下
吉田山山頂に合流する道の案内
吉田山山頂 吉田山山頂から東側が開ける
吉田山山頂のパノラマ写真。東以外は展望悪い
吉田山から前高森山へ続く登山道 930m鞍部で登山道を離れて東へ
930m鞍部。尾根上に道無し 獣道を辿って北東へ下る。藪は薄い
最初の谷には人工物あり 獣道でトラバース
次の谷へと下る 谷は水量少ない
対岸も籔っぽく見える 沢から少し離れるとお社登場
お社と同時に作業道も登場 吉田山〜大島山を結ぶ尾根に乗る。作業道あり
大島山方面を見ている。立派な道 880m鞍部
900mで左から太い尾根が合流 930m峰にあった標識。「区山巡視路 吉田区」
作業道は大島山東側を巻く 山頂を目指して短い藪へ
大島山山頂 880m鞍部から西へ下る
最初は明瞭な道だがあやふやに 地形図の破線を信じて沢を横断。朽ちた橋
沢の右岸に作業道が復活 最近でも整備されているようだ
廃屋の裏に出る 作業道入口
畔を通って車道へ 駐車場到着


 中央アルプスの枝尾根に位置する未踏の山は残り少ない。その中でも吉田山と大島山はまとめて登れる数少ない山だ。この尾根には同名の大島山が2つあり、未踏なのは低い方の大島山。大島山は尾根で吉田山と繋がっているが登山道は標高1170m付近より下はその尾根から西にずれているため、吉田山とは別ルートで登るか吉田山から道が無が尾根を下るかする必要があるが、当然ながら道が無い尾根で繋いで登る計画だ。ますは吉田山に登り、下りで登山道を外れて大島山に向かう計画だ。

 吉田山登山口は堂所集落にあり地形図でも破線が書かれている。現地に行くと道路には「吉田山キャンプ場、登山口」の案内が分岐にあり右にカーブして舗装道路のどん詰まりまで行くと再び同じ標識が登場。ここから登るようだが車道終点は急坂だし、駐車余地が狭く他の車がUターンするのに邪魔になりそうなので、坂を下って少し手前の平坦地に駐車した。

 今回はルートの大半を登山道を歩くので気楽である。標高差は最高点の吉田山まで約650m。それに大島山が加わっても700m強だろうか。3時間程度の行程だろう。天気予報は晴れであり気温も高めで防寒装備は不要なため、小さなアタックザックで出発する。気温は10℃で体を動かさないと寒いくらいだが、動き始めれば適温程度か。

 舗装終点から少しの間は廃林道状態だが小さな沢を渡ってからは登山道らしくなる。道は明瞭で一級の登山道。最近はこんな道を歩いていないなぁ。やはり道があるのは楽だ。地形図では標高930mで右手から尾根が合流し登山道も合流するはずだが、その尾根に道は無かった。他にも標高1130mでの破線合流にも道は存在せず、大島山へ繋がる尾根が合流する標高1170mにも当然道は無かった。

 1257m峰とその北側の細長い尾根は直上を通らずに右側に道が付けられていた。そのまま標高1250m等高線で囲まれた尾根が続くが、登りになる手前、地形図で左から破線が合流する付近に吉田山キャンプ場があった。今でも幕営指定地なのか不明だが開けた場所で南アルプスの展望図があったがほとんど読めない状態まで劣化している。今日は空気が霞んで伊那谷のすぐ向こう側の南アは全く見えなかったのは残念だ。

 キャンプ場には今は使われていないような古い物置のような建物が三箇所。ここから東西に道が分岐していて、西に下る道は「与一沢 林道」と書かれ、水が得られるようだ。東は「出原」の文字で、地形図上には破線は書かれていないが実際には道があるようだ。標高1350m肩では地形図では右から登山道が合流するはずだがこれは存在しなかった。ただし廃道化したような形跡は見られたので、もしかしたら登山道がここから先のキャンプ場から東へ下る道に移されたのかもしれない。

 良好な登山道をさらに進み、樹林が開けてくると吉田山山頂に到着。ここも東側が開けて南アの展望台だが今日は霞んで全く見えない。登山道は前高森山へと続いているが、あちらは既に登った山なので今回はここまで。まだ早朝なので山頂は無人。休むほど歩いていないので写真撮影だけして大島山を目指す。

 登山道を下っていき標高1170m肩らしき場所に到着。周囲は樹林で下の地形は見えないし、登りと違って下りでは地形が分かりにくい。おまけに登山道は尾根上にまっすぐ付けられているとは限らずジグザグっている個所もあるので地形を読むのを難しくしている。頼りの高度計の表示は約1180mだがGPSの表示は約1200m。高度計は新調したカシオのプロトレックだが、それまで使っていたバリゴの高度計と比較して高度更新間隔が長く下りでは高度が高めに出ることが多いこともあり尾根分岐は先だと考えたのだが、少し歩いて進行方向を確認すると南西に向かっていて高度は1150mを切っていて分岐を通過してしまったようだ。登り返して計画どおり1170m肩から下ってもいいのだが別の方法もある。それは940m鞍部まで下り、そこから横移動で尾根を乗り換える方法だ。これだと登山道の無い区間を最小にできるのがメリットだ。植生が不明で容易にトラバースできるか分からないが、それほど急斜面ではないのでさほど高度を落とさずに乗り移れると思う。

 計画変更でこのまま登山道を下る。940m鞍部を見落とさないように注意しながら歩く。この付近も登山道がジグザグしていて分かりにくいが、よく見ると直進方向になだらかな尾根が伸びているのに登山道は右に折れて下る個所がある。念のため登山道を少し下って尾根から離れる方向へ行ってしまうことを確認し、登山道を離れて尾根に乗り換える。

 尾根上は獣道程度の筋はあるが人間はほとんど歩いていないような感じだ。ここから東斜面へとトラバース開始だが、うまい具合に獣道が伸びていて藪も無く快適に歩ける。最初の谷で人工物を発見、目印もある。目印は獣道に付けられているようで、もしかしたら林業作業道兼用なのかもしれない。

 でも谷を越えると道はあやふやになり、藪を避けつつ適当に斜面をトラバースして次の大きな谷へと下る。水量が不安だったが全く問題なく簡単に渡渉可能な水量だった。対岸も植林帯だが格段に藪が減ってどこでも歩きやすい状況だ。緩やかな谷地形に入ると植林帯の中に明瞭な道が登場、道端にはお社もあり昔からあった道らしい。しかし標高は920mくらいで最低鞍部の880mより高く、峠道というわけでもなさそうだ。

 明瞭な道を登ると吉田山と大島山を結ぶ尾根に出た。尾根上は南北両側に道が伸びていて、もしかしたら大島山まで道があるかも。逆方向はどこまで尾根上に道が続くのか不明だが、少なくとも1170m肩までは達していないことは分かっている。

 尾根上の道は広く刈り払われて一級の登山道並み。880m鞍部は鋭く落ち込んでいて、地形図のように東西方向の谷に道があったが尾根上の道と比較すると薄くあまり使われていないように見えた。尾根上の道も鞍部付近はそれまでと比較すると細く頼りなかった。

 登りに変わり900mまで登ると左から太い尾根が合流すると同時に広い作業道に出た。帰りはこちらに引き込まれないよう要注意。立派な道は山頂付近で尾根直上から東をトラバースするようになり、残念ながら山頂は通らないようだ。目印がぶら下がった地点で潅木藪に突入し山頂を目指すと、僅か数10秒で三角点のある大島山山頂に出た。

 山頂の三角点の周囲のみ藪が刈り払われているが、周囲360度は密藪状態で展望も風通しも皆無。山頂標識も無かった。この尾根のずっと標高が高いところにある大島山は立派な登山道が通っていて訪問者が多いが、こちらの大島山の訪問者はほとんどいないだろう。せっかくなので赤テープを残した。

 帰りは880m鞍部から西に伸びる地形図の破線を下ってみた。鞍部から少しの間は道は明瞭だったが地形図と違って谷沿いに下らずトラバースの連続になったため、薄い踏跡を辿って植林の谷筋を下る。しかし道が消えてしまい、流れが出始めた谷筋沿いには踏跡の雰囲気がない。地形図を見ると沢の右岸側に破線が書かれていて、ここより西側に道があるようだ。沢の近くのみ藪に覆われているが僅かな距離で短い急斜面を下ると数本の丸太をまとめて作った苔生した古い橋が傾いでいた。これが破線の正体らしい。橋など使わなくても問題なく渡れる水量で、難なく対岸に這い上がった。

 対岸の一段高い場所に出ると明瞭な作業道が登場。もしかしたらあのトラバース道を歩くとここに繋がっていたのかもしれない。この沢沿いの道は頼りない区間もあるが、丸太の新しい橋がかかっていたりと最近手入れされた形跡があちこちに見られた。

 どこに出るのか確認するために作業道を最後まで下っていくと、堂所集落の東端の廃屋裏に出た。何も調査せず登りでこの場所を発見するのはほぼ不可能だろう。何の標識もない。廃屋前を横切って目の前の畦を歩いて車道へ出た。ちょうど地元の人が犬と散歩している最中で、その犬は飼い主以外はなつかないようで私に接近して盛んに吼えるが、私の体に触れたりすることはなかった。芝犬くらいの大きさでそれほど大きな犬ではないこともあって特に怖くはなかったが、どうせ動物が寄ってくるなら犬より猫の方がうれしい(笑)。飼い主のおじいさんが叱っても言うことを聞かず、自宅から離れた位置まで付いてきた。

 集落から駐車場まではすぐ近く。途中、小さな公園があるが車がたくさん集まっていた。車に到着して着替えて車を走らせると、公園付近は地元の車で溢れていて、何やら行事があるようだ。路駐の車をよけながら県道へと向かった。

 

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